社会人が看護師になるためにすべきこと|学校のことやメリット、お金の話も解説

東山学館看護受験ゼミでは、社会人から看護師を目指す方に向けた「看護学校受験指導」も行っています。

近年、主婦や社会人から看護師を目指す方が増えているのはご存知でしょうか。しかし、経験がない看護師の世界だからこそ、「今からでも遅くないの?」「学費はどれくらいかかる?」「就職してもやっていけるのかしら」と、気になることも沢山出てきますよね。

今回は看護師に関するさまざまな疑問や不安のうち、「社会人から看護師を目指す」という視点に絞り、徹底的に徹底的に解説していきます。

近年、社会人から看護師を目指す方は増加傾向にあります!

社会人から看護師になるには、どうすればいい?

社会人が看護師になるためには、大きく2つのやるべきことがあります。1つ目は看護師の資格を取ること、2つ目は就職するということです。

はじめに看護師として働くために欠かせない、この2点について簡単にまとめておきましょう。

STEP1.看護師資格を取得する

看護師になるには、看護師国家試験に合格することが必要です。看護師国家試験は毎年1回、2月中旬に実施されています。受験地は北海道から沖縄まで全国11か所あり、自分で選択します。

看護師国家試験を受けるためには、指定の教育機関で看護師として必要な課程を修了し、「受験資格」を得なければなりません。

看護師国家試験の受験資格を得られる学校には、大学や短大の看護科、看護学校、看護師養成所などがあります。

看護師国家試験の試験科目は、全部で10科目!問題数は240問(すべて選択式)となっています。資料や写真を用いた問題も出るため、しっかりと対策しておくことが大切です。

また看護師国家試験の合格率は、例年9割以上となっています。

STEP2.就職先を見つける

無事に看護師国家試験に合格し、看護師の資格を得られたら、就職先を探さないといけません。

看護師としての就職先を探す方法には、次のようなものがあります。

  • 学校にきている求人から選ぶ
  • 転職サイトを利用する
  • ハローワークや公的支援を活用する

看護学校では、在学中から就職支援を行っています。実習先や地域の病院から求人が来ていることも多く、学校を通じて就職先を探すのが一般的な方法です。

また看護師専門の転職サイトやマッチングサイトもたくさんあります。希望する条件により合う求人を探したい場合は、広く公開されている求人情報を活用しても良いでしょう。

また全国のナースセンター(公的な看護師サポートセンター)でも、職業紹介を行っています。無料で利用でき、就職に関する相談もできますから、一度チェックしてみてください。

e-ナースセンター|都道府県看護協会

看護師を目指す社会人のサポート制度も多数!

社会人から看護師を目指す人を対象にした、サポート制度もたくさんあります。全国的な看護師不足を受け、政府をはじめとした公的機関も支援に乗り出しているのです。

看護師になるための勉強を支援する制度を、奨学金と給付金に分けてまとめました。

「学び」をサポート!〈奨学金〉

看護師になるための勉強を支援する「奨学金」もバリエーション豊富です。

看護学校で利用できる奨学金には、次のようなものがあります。

  • 日本学生支援機構による奨学金
  • 都道府県や市町村による奨学金(自治体に問い合わせ)
  • 各病院による奨学金
  • 各学校の奨学金

「日本学生支援機構」や自治体の奨学金は、「高校卒業後2年以内」などの受給資格制限がつく場合もあるので、詳しくは各奨学金のサイトでチェックしてください。

また看護師を目指す方のために、病院や医療法人が用意している奨学金もあります。さらに成績優秀者や経済的事情がある方のために、看護学校が奨学金を用意していることもあります。

それぞれ給付型や貸与型、返済条件など異なりますので、事前によく調べておきましょう。

「学び」をサポート!〈給付金〉

厚生労働省が行っている「専門実践教育訓練給付金」という制度を利用すると、一定の条件を満たせは受講にかかった費用の約50%が戻ってきます。

支給条件や金額は以下の通りです。

支給条件講座座の受講開始日までに通算して2年以上の雇用保険の被保険者期間を有していること(初めて受給する方の場合)
支給金額1年につき教育訓練費の50%、年間上限40万円
※ 受講修了から1年以内に資格取得し、一般被保険者として雇用された場合は、さらに教育訓練費の20%(上限48万円)の給付金が支給される

看護学校は3年課程ですから、年間40万円×3年+追加給付48万円=最大168万円が戻る計算になります。

さらにこの「専門実践教育訓練給付制度金」を受給する時点で45歳未満、かつ過去に教育訓練給付金を受けたことがないという条件を満たす場合は、失業中に「教育訓練支援給付金」も支給されるのです。

こちらも厚生労働省が行っている支援事業で、教育訓練給付金とは別に、準備にかかるお金を支援しますという制度ですね。進学のために仕事を辞めざるを得ないことも多いわけですから、これは助かる制度です。

ぜひ調べてみてくださいね!

社会人看護師にまつわるよくある疑問や気になるメリット

社会人が看護師を目指してみようか、と考えたときには、さまざまな疑問がわいてきます。ここからはよくある疑問を5つピックアップし、解答をまとめました。

今からでも看護師を目指した方がいい?看護師のメリットは?

「看護師に興味はあるけれど、いまさら……」と考える方が気になるのは、それでも看護師を目指したほうが良いメリットはあるのだろうか?ということですよね。

答えは「YES」です!

看護師には「収入が安定しやすい」「就職先を選びやすい」「再就職もしやすい」といったメリットが多数あるからです。

メリットをデータから裏付けてみましょう。

平均年収

看護師の平均年収は、2021年度・全国平均で約492万円(厚生労働省調べ)。ちなみに30代女性の平均年収は315万円ほどだそうです(国税庁調べ)。

有効求人倍率

看護師の有効求人倍率は2.11倍(2020年11月時点)、新規有効求人倍率は3.86倍(同)。ちなみに事務職の有効求人倍率は0.58倍程度にまで下がっています(2020年3月時点)。

一度資格を取得すれば、ずっと看護師として働き続けられます。結婚や妊娠、介護などで一度は離職しても、働きたいと思ったときに働き口をみつけやすい点は大きなメリットでしょう。

「正看護師」と「准看護師」、どちらを目指すべき?

看護師には「正看護師」と「准看護師」の2種類がありますが、どちらを目指すかは、あなたがどんな働き方をしたいかによって変わります。

正看護師と准看護師の違いのポイントを表にまとめました。

項目正看護師准看護師
資格要件国家資格/厚生労働大臣国家資格ではない/都道府県知事が発行
取得方法看護大学4年/看護短大・専門学校3年のいずれかを卒業し、看護師国家試験に合格准看護師養成所2年を卒業し、准看護師認定試験に合格
授業時間3000時間以上1890時間以上
コース全日制半日制・定時制もあり
業務内容自身の判断で医療行為や患者のケアを行える必ず医師や看護師の指示の元に行う。自分の判断による医療行為はできない。
※ 正看護師と業務内容は変わらない
勤務場所どの医療現場でも勤務可能どの医療現場でも勤務可能・診療所などの日勤、パート勤務が多い・大学病院や総合病院の求人は少な目
給与約492万円(厚生労働省調べ・2021年度)正看護師ほどではない
キャリア管理職への少額専門看護師や認定看護師へのステップアップキャリアアップのためには、正看護師になる必要がある

勉強時間や内容が多く、国家資格を取得し、医療行為を自分の判断で行うことができるのが正看護師。その分、給与も高めで、職場も選びやすい傾向にあります。

一方の准看護師は、資格を取得し働き始めるまでのハードルが低いのが特徴。ただし自分の判断で医療行為を行うことはできず、待遇も正看護師よりは低くなります。

正看護師にも准看護師にも、それぞれのやりがいがあります。働きやすさや勤務形態、将来のキャリアアップなどを総合的に考えて決めると良いでしょう。

看護師の就職先は病院だけ?

看護師の就職先といえば、「病院」が真っ先に思い浮かびますが、実は病院だけが看護師が活躍できる場所ではありません。

保育園や学校、介護施設、企業など、看護師を必要としている場所はたくさんあります。

また近年は「フリーランス看護師」といって、病院などには所属せず、フリーで訪問介護などを手がける方も増えてきました。ライフスタイルに合った勤務場所や働き方を選べるのも、有資格職である看護師ならではだといえるでしょう。

何歳でも看護師は目指せる?看護師の年齢制限の話

看護師試験には、年齢制限がありません。正看護師なら高校卒業程度の、准看護師なら中学卒業同等の学歴があれば、誰でも・何歳でも受験できます。

「周りは若い子たちばかりだから……」というのも、気にするのはナンセンス!実は社会人から看護師を目指す人の数は、増えているのです。

厚生労働省がまとめた調査をもとに、看護学校に入学した人の人数を表にまとめました。

学校種別20歳未満20~24歳25~29歳30~34歳35~39歳40歳以上合計
大学24,9355108943231925,619
短期大学1,18536259881,271
専門学校22,7201,502115692155434427,197
※ 単位は「人」。
参考:「令和元年度 看護師等学校養成所入学状況 年齢階級別入学者情報」

こんなにも多くの方が、20歳以上で看護学校に入っていることが分かります。40歳以上に限ってみると、社会人から看護学校に入った学生は10年前と比べて約3倍にも増えているのです。

独学でも看護師国家試験は受かる?看護学校に行くべき?

看護学校はそれなりに費用がかかりますから、できれば独学で勉強し試験に合格を……、と考えたくなる気持ちも分かります。

しかし残念ながら、独学では看護師になれません。先にも書いたように、看護師国家試験の受験資格には「指定の学校で勉強を修めていること」という条件が含まれているためです。

費用はかかりますが、看護学校に進むことは看護師になるための必須条件なのです。

大切なお金の話、看護学校の費用はどれくらい?

看護学校に再入学すると、学費はどれくらいかかるのか気になりますよね。ここでは大学と専門学校で必要になる学費について、それぞれまとめていきます。

入学後の学費目安

国立大学

国立大学では、入学金と授業料はどの大学でも同じ金額に定められています。

  • 入学金 282,000円
  • 授業料 535,800円(1年あたり。文部科学省による標準額)
  • 初年度合計 817,800円

このほかに諸経費(教科書代・実習用品代・保険料・後援会費など)が別途かかります。

公立大学

公立大学の授業料は、基本的に国立大学と同額です。1年間に535,800円(文部科学省による標準額)ほどです。

入学金は大学によって、また大学のある地域の住民だったかどうかで異なることが多いのでチェックしてみてください。基本的には所在地の住民だった方が安くなるように設定されています。

例、神奈川県立保健福祉大学

  • 入学金 神奈川県内在住 282,000円/県外在住 564,000円
  • 授業料 535,800円
  • 合計 神奈川県在住 817,800円/県外在住 1,099,800円

このほかに諸経費(教科書代・実習用品代・保険料・後援会費など)がかかるのは、国立大学同様です。

私立大学

私立大学は、学校によって学費に大きな差があります。一般的には次のようになっている大学が多く見られます。

  • 入学金 20~50万円程度
  • 授業料など 90~190万円程度
  • 合計 110~240万円程度

このほかに諸経費(教科書代・実習用品代・保険料・後援会費など)もかかります。

ただし学費の安さだけで大学を選んだ結果、一人暮らしをしないと行けなくなったためにかえってお金がかかってしまった、という例もあります。私立大学を選ぶ際は、学費とその他かかる費用を総合的に検討することが大切です。

専門学校

看護師専門学校の学費は学校によってさまざまですが、平均では以下の通りになっています。

  • 入学金 178,000円
  • 授業料 679,000円
  • 実習費 37,000円
  • 設備費 131,000円
  • その他 61,000円
  • 合計 1,086,000円

専門学校3年制が基本です。入学金以外は毎年かかるものですから、3年間で200~300万円ほど必要だと考えておきましょう。

看護学校への準備は短期集中でコストダウンを

看護学校への入学後には、まとまった額が必要です。また学費は学校ごとに決められているものなので、奨学金や給付金を利用しない限り、必ずその額を支払わないといけません。

看護師になるための費用を少しでも抑えるためには、入学前、つまり看護学校受験前にかかる費用に注目するのがおすすめです。

たとえば看護学校受験対策のために塾や予備校に通おうと思っている場合は、合格させる力がありつつ、できるだけ安い塾を選んでみてください。最近はオンライン指導に対応している塾も増え、全国どこにいても高クオリティな指導を安価で受けられるようになってきました。

また看護学校受験に必須の小論文添削や面接練習も、授業内で行ってくれるかもチェックしましょう。追加費用ができるだけかからないように見極めるのもポイントです。

まとめ

社会人から看護師を目指す方法や気になる疑問、また看護師のメリットやお金の話についてまとめてきました。

高齢化社会や予防医学の発達、またコロナ禍の影響もあり、看護師のニーズは高まり続けています。今からでも、何歳になってからでも、看護師の道は遅くありません。むしろ、相手の心に寄り添ったコミュニケーション力が必要な看護師の仕事には、さまざまな人と関わってきた社会人経験が必ず役に立ちます。

気になったときが始めどき!早速、看護師の道を、もっと詳しく調べていきましょう。
私たち東山学館看護受験ゼミでも、社会人から看護師を目指す方に具体的な情報を提供しています。こちらからお気軽にお問い合せください。

ディレクター
土井清孝

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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